ぺりめには絶望していた。
「くそっ、どうしてこんなことになっちまったんだ!」 時は、1時間前に巻き戻る。
同日、夕刻。
「ふぇえ。 お姉ちゃんが、お姉ちゃんがぁあ」
メギストリスの街角で泣きじゃくるひとりの少女。
「おう、どうしたぃお嬢ちゃん。つらいことがあったんなら、おれに言ってみな!」 通りすがった男は少女に声をかける。
天をつく赤い髪と羽根が印象的なエルフだ。切れ長の目にやさしさをにじませ言う。
「泣きながら飯を食ってもまずいだろう? ほら、遠慮しねえで、な」 しゃがみ込み、わめく少女の頭をなでた。
そうすると、次第に泣き止んだ少女はおそるおそる口にした。
「・・・お姉ちゃんが、ね。お姉ちゃんが・・・」
「おう。姉ちゃんがどうした」「・・・ボーンプリズナーにさらわれちゃったんだ」
「な、なんだとぅ!?」 近頃頻発する、魔物がプクリポをさらっていくという事件。
もともとは旅の末、魔物たちのなわばりに迷い込んだ者を連れ去るという事件だったのだが、ついに町中に堂々と現れ、少女の姉をさらっていったという。
「お・・・お姉ちゃん・・・ぅぅ」
「おう。心配すんな! おれがお姉ちゃんをとり返してきてやるよ!」「・・・ほ、ほんとぅ!?」
「ああ。ほんとうだ。だから、な。もう泣き止め。パッと言って、とっとと助けてくるからよ」「う・・・うん!」
そうして赤の男。
ぺりめには、海賊のアジト跡へ乗り込んだのだった。
しかしーー
「くそっ、どうしたってんだ! ここまで凶暴な魔物だったか、こいつら!?」 統率がとられ、数で圧倒してくる骨の魔物。
以前この地を訪れたときには、温厚な魔物で、のびのびと暮らしていたようだったが。
「グゲラァァァッ!」
大骨を振りかぶり脇腹にたたきつけられる。
ぺりめには地面を咬むことができずに、後方へ吹っ飛んだ。
「ぐぁ!」 なすすべもなく壁に激突する。
背中をしたたかに打ちつけた。呼吸ができない。
「か・・・っ。はっ・・・!」 ただひとつ気がかりなのは、うずくまるぺりめにに、とどめを刺さないことだ。
なにか志向があるのなら、弱った隙に攻撃を加えるものだ。しかしそれがない。
攻撃が短絡的すぎる。
魔の力で凶暴化したというのならわかるが、町へ向かい、少女をさらってきたという魔物が、ただ自分たちの住処から外敵を排除しようとするために攻撃的になるというのは、どこか矛盾している。
なにか目的でもない限り、少女誘拐の整合性がとれないのだ。
「くっ、とはいえ・・・」 そう。今は考えても仕方がない。
無事に少女を救い出すことが先決だ。
魔物による誘拐事件には顛末がある。
連れ去られた者は、決して帰ってくることはなかった。ということだ。
もう、残された時間はないのかもしれなかった。
「グゲラァァァァァッ!」
「ちくしょう! どいていろっ! テメエらなんぞに、かまっている暇はねえんだよ!」 一歩を踏み出そうとすると、骨が群がってくる。
異常な骨密度に苛まれ、ぺりめにの骨密度も劣壊寸前だった。
「(どうしておれは、泣いてる子をほっとけねえで、格好つけちまうんだろうな・・・。なさけねえぜ。こんなところで、おれは死ぬのか・・・。ちくしょうっ! おれに、おれにもっと力があれば・・・っ!)」「その願い、かなえてやろう!」
意識が埋もれていくさなか、ぺりめにの頭上から声が降ってきた。
「気を集中し、腕を交差させるのだ! そして叫べ!」
声の主が誰かはわからない。
しかし満身創痍のぺりめにはその声に従うしかなかった。
「・・・、チェンジ」「そうだ! きみはレッド! その手を血に染める覚悟のある者。大いなる意志に抱かれし戦士。アストルレッドだ!」
「ぉおおおおっ!」
「チェンジ、アストルレッド!」
その瞬間、ぺりめにの体から大いなる『赤』があふれだした。
輝かしい力の奔流は、周囲の邪悪をなぎ払い、ぺりめにに纏った。
「な、なんだこれはっ」 力が収束され、なじんだ頃には、男はバトルスーツをその身に宿していた。
「その力があれば、きみは負けない。さあ、蹴散らして少女を助けるのだ!」
「なんだかわからねえが、この力はすげえぜっ。どんなやつにも負ける気がしねえ。へへっ、かかってきな骨野郎ども! おれは、『ほとばしる血潮、アストルレッド』!」 そしてここにいま、ひとりのヒーローが誕生した。
【次回予告】
ここに誕生したアストルレッド。
ボーンプリズナーを蹴散らし、少女を救出できるのか!?
そして現れる二人目のヒーロー。
導かれし戦士はひとりではなかった!
次回、おたすけ戦隊アストルⅤ!
「ピンクの華麗なる変身!」
アストルティアの平和は、アストルⅤにお任せ!
こんにちわ。
どうも、ぺりめにです。
変身しました。
アストルレッドぺりめにです。
とつぜんですが、戦隊をつくりたいと思っています。
戦隊名は
「おたすけ戦隊アストルⅤ(ファイブ)」といいます。
昭和のにおいがぷんぷんしますね。
同じく戦隊好きのロコさん←
つうこんのぱふぱふ ~ポツコンろっこの生態記録~に触発されて、戦隊コスを作ったことがきっかけです。
ポイントは、いま、ちまたで出回っている戦隊コスとは違うタイプのドレスアップというところですね。
ウェットスーツを使っているので、メタリックな変身が可能となっております。
あとは皮てぶくろとみかわしのくつのカラーリングなので、経済的でもあります。
そんな、アストルⅤですが、
戦隊員を超募集中です!!チームにはいっていても大丈夫!だって、チーム活動じゃあないんだもの!
アストルティアの平和を、日夜守っています!という設定です。
現在、ぺりめに(赤)ロコ(桃)となっています。
けれど、お好きなカラーは選択できます。
ひとまず赤青黄緑桃の基本色は5人そろえたいね。と言っていますので、入るなら今だ!
必要なものとして、ウェットスーツをどうにか手にいれてください。
あとは手足装備はどうとでもなりますので。
変身さえできれば、そして戦隊へのアツイ心を持っていれば誰でも大歓迎!
入隊希望の方はぺりめにのブログでコメント、またはゲーム内でお声かけしていただければ飛んでいきます!
さあきみも、アストルⅤの一員になって、正義活動をしてみないか!?一番好きな戦隊は特捜戦隊デカレンジャーです。
直近のキョウリュウジャーもたまりません。レッドがたくましすぎる!
[3回]
PR